小径腎癌に対する凍結療法
小径腎癌に対する凍結療法
近年小径の腎癌に対する低侵襲治療として、経皮的ラジオ波焼灼術や凍結療法が施行されるようになり、良好な成績が報告されています。日本では2011年6月の診療報酬改定に伴い、「小径腎癌に対する凍結療法」が保険適応となりました。当院でも導入しています。
凍結療法の特徴
凍結療法は、専用の穿刺針を用いて腎癌を穿刺し、凍結と解凍を繰り返す事により癌細胞を壊死させる治療です。この治療の特徴として、凍結・解凍に伴う痛みが殆どないため局所麻酔下に行うことが可能であること、術後腎機能低下が認められないことが挙げられます。治療費については、前述したとおりの通常の保険診療となります。
凍結療法の対象
凍結療法の対象となるのは、組織学的に悪性と診断された小径の腎腫瘍で、心機能障害など重篤な合併症を認めるため全身麻酔で手術を施行するのが困難な場合や、患者様が手術を希望されない場合などに凍結療法を施行します。
凍結療法の実際
組織学的に悪性であることを確認する必要がありますので経皮的腎生検などにて癌などの悪性腫瘍と診断されれば、凍結療法を施行します。治療に要する時間は腫瘍の大きさや個数によりますが、通常は1-2時間で、入院期間は5日程度です。詳細については外来などにて十分に説明しますので、ご安心下さい。
凍結療法を希望される患者様は、火・水の植村医師の外来診察を受診または紹介をお願いします。
凍結療法の様子1
凍結療法の様子2